『MottoSokka!(もっとそっか!)』は、「読書体験」や「探究体験」を通じて、
好奇心から始まる自発的な学びの循環をこどもたちに届けるための
本と学びのプラットフォームです。
目的に応じて2つのサービスを提供しています。
『MottoSokka!』を通じて、こどもたちが遊びと学びを自由に行き来しながら
たくさんの「もっと!」と、たくさんの「そっか!」に出会えることを目指しています。
提供価値
『Yomokka!(よもっか!)』をご契約いただくと、「朝日小学生新聞」の毎日更新されるニュースコンテンツ「1面トップ」「ニュースあれこれ」を読むことができます。
『Sagasokka!(さがそっか!)』を単体でご契約いただいた場合には、オプションで「朝日小学生新聞」のコンテンツをご契約いただくことができます。
時事・社会問題への興味関心のきっかけに、また同じ紙面を全員で読むことができるので、時事問題資料として新聞を活用した授業にもおすすめです。
※日曜日の更新はありません。また、一部掲載できない記事や写真もございます。
の提案
こどもたちの学びを前に進めるために、GIGAスクール端末を教育現場でどのように活かしていくべきか。
そのためのデジタルコンテンツサービスに期待されることは何か。各方面からの有識者からのコメントを紹介します。
一人一台のGIGAスクール端末は「こどもたちの新しい文房具」。
学校ではもちろん、持ち帰って家庭でも、使い倒してこそ意味がある
今、日本の教育の情報化が世界の中でどの位の位置付けか、ご存知でしょうか。OECD/PISA「生徒の学校・学校外における ICT利用」調査によると、2009年調査で日本は先進国中ほぼ最下位。さらに2018年には世界から取り残されています。デジタル化が急激に加速した10年の間、日本では教育の情報化が全く進んでいないということです。GIGAスクール構想はそこを打開するための政策で、コロナ禍で前倒しになり2020年度にほぼ全国の自治体に一人一台の情報端末と通信環境は配備されています。
私は10年前から一人一台端末が必要と進言してきたので、現状を追い風と受け止めています。そして大事なのはここからです。今まで「授業でパソコンを使う」=「先生がすべて教える」でした。でもこれからは、その図式ではうまくいきません。教育現場でICT利用が進み、一人一台端末がすでに定着している学校では、こどもたちのタブレットと筆箱が一緒に置いてあったりします。一人一台の情報端末は「こどもたちの新しい文房具」なんです。
日本では、学校でも学校外でも世界に比べてICT利用が大変少ないのが現実です。様々な課題があることは理解していますが、せっかく配置された端末を、授業でも授業以外でも、持ち帰って家庭でも、とことん使って欲しいと思います。世界の潮流との大きな差を埋めていくためには、GIGAスクール端末の有効な活用事例を短期間に確保していく必要があると考えています。
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)
主幹研究員・准教授(教育情報化)
豊福晋平
※図書館マルシェオンライン座談会「GIGAスクールと学校図書館」(2020.08.28)より再構成(下線部資料は当日の発表資料より抜粋)
玉石混交の情報洪水にさらされるこどもたち
GIGAスクール構想の下、信頼できる良質なコンテンツが必要
電子書籍を取り巻く環境では、おそらく皆さんが考える以上に大きな変化が起こっています。2020年の出版物販売金額によると実に約1/4が電子書籍で、多くの出版社の新刊は紙と電子の同時発売です。また大学では学術電子論文がオープンソースとなって活用され、図書館の資料購入費は電子が紙を上回っています。コロナ禍で電子図書館の導入が急速に増えたこともあり、電子書籍の利用環境は整ってきていると言えます。
対して、こどもを取り巻く状況はどうでしょうか。内閣府「青少年のインターネット利用環境実態調査」(令和2年3月公表)によると、学習用タブレットやこども向けスマートフォンの利用割合が高く、7歳で7割弱、小学校高学年では約86%がインターネットで学習アプリ、ゲームや動画視聴等を行っています。こどもたちはリテラシー教育を受ける前に、主に「学校外」でインターネットを利用し、結果フェイク情報にもさらされているわけです。
電子書籍の普及や教育に活用できる電子資料が増えていながら、その波及効果が小中学校の教育現場には十分に届いていません。玉石混交の情報洪水の中で、児童生徒に対して良質な作品の提供を誰が担うのか。まさに今、考えていくべきテーマです。
GIGAスクール構想という形でデジタル環境が整ってきた今、次に必要なのは、信頼できる良質なコンテンツでしょう。そこには予算ももちろん必要ですが、実際の普及には、その必要性を理解したやる気のある「人」がそこにいることが重要だと思います。
専修大学 文学部 教授(ジャーナリズム学科)
植村八潮
※JAPET&CEC主催「2021年度情報教育対応教員研修全国セミナー GIGAスクール構想に対応した<本と学び>の提案」(2021.08.25)より再構成